京ことばに「はんなり」というのがあります。かなり一般的になった「はんなり」にたいして、「こうと」という京ことばをご存じの方はすくないのではないでしょうか。両方共いろんな場面で使われますが、着物に関しても使われる言葉です。

 

はんなり」とは ・・・ネットで調べてみると「明るくてはなやかなようす」とか「華やかなさま」とか。なんとなくふわっとして明るい、色で言えばパステルカラーのような雰囲気をかもしだしているさまと。

 

間違いではないのですが、京都人にとっては、華やかでありながらも控え目で上品で知的な感じを含んだ言葉です。また、そこはかなとした風情が感じられる様も。

 

一方「こうと」とは・・華やかではないが、全体に控え目な、地味、目立たない、質素な様を表しています。

 

「はんなり」でも「こうと」でも、質のいいもので、着まわしが出来るような物を選び、その分帯締めや帯揚げの色目でおしゃれを楽しむというのが京都流です。